糖尿病患者さんの採血と食後高血糖に関して
おうちのドクター院長の黒澤秀章(くろさわひであき)です。
今回はコラム第3弾として、
糖尿病患者さんの採血と食後高血糖に関して、書かせていただきます。
皆様の中で、
糖尿病患者さんの採血は必ず空腹時でないといけない、
と思っていらっしゃる方が多いのですが、
実際、当院では、ご飯を食べたあと(食後)の採血も大変重要視しております。
なぜなら、主治医として、食後高血糖の程度を把握したいためです。
真面目な患者さんは、
『すみません。今日、朝ごはん食べて来てしまいました。』
と謝ってくださる方もいらっしゃいますが、
当院では怒ったりしませんのでご安心ください。
採血の際に、
看護師さんより、
『食事は何時に召し上がりましたか?』
と優しく質問しますので、
食事をされた時間をお答えいただけましたら幸いです。
ここで1つポイントなのが、
われわれ糖尿病専門医は、
糖尿病の患者さんを診察する際に、
必ず、血糖値、HbA1cの両方を確認させていただいております。
理由としては、HbA1cだけでは、糖尿病の状況を完璧には判断しにくい場合もあるためです。
糖尿病の初期段階では、
食後高血糖(食後2時間を経過しても血糖値が140mg/dL以上)が見られ、
これを放置してしまうと、重症の糖尿病となってしまいます。
つまり、
空腹時の血糖値が低く見えていても、
食後高血糖が隠れている可能性もあります。
その場合には、食後高血糖を抑える内服薬を開始する場合もあります。
さらに、糖尿病の治療をすでに開始している患者さんでも、
食後高血糖が改善しなければ、
栄養指導を受けていただいたり、
内服薬を追加したり、
食事のたびに打つインスリンの単位数を増量する可能性もあります。
そして、
食後高血糖を改善することによって、HbA1cの改善につながるケースもあります。
当院は、
どの時間帯でも糖尿病専門医が診察対応致しますので、
健康診断の結果などで、
血糖値でご心配なことがありましたら、
いつでもお気軽に医師にご相談ください。
※ 宣伝にはなりますが、
11月26日に、
さんちゃ会第二弾(参加費:無料)を開催しますので、
ご興味のある方は、是非お問い合わせください。
おうちのドクター院長 黒澤秀章