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栄養コラム「糖尿病とサルコペニア」を更新しました

糖尿病とサルコペニア 2024年9月3日

まだまだ、暑い日が続きそうです。今年の夏は10年に1度の猛烈な暑さを記録し、暑さだけでなく、

ゲリラ豪雨が多いというのが特徴のようです。

このような連日の気候で外出を控えている方も多いのではないでしょうか。

運動不足が長期化すると血糖コントロールにも影響が出ますが、

血糖値の上昇は筋肉減少の原因になることを御存じでしょうか。

高血糖でなくとも、近年では加齢による筋肉の減少は顕著で、これによって活動量は低下します。

加齢による顕著な筋肉減少は「サルコペニア」と呼ばれています。糖尿病であり高齢者であるとは筋肉量が特に減少しやすいのです。

今回は糖尿病とサルコペニアについて解説いたします。


サルコペニアとはギリシャ語の「筋肉」を表すサルコと「減少」を表すぺニアを組み合わせた言葉で、

筋肉量の減少、筋力の低下、身体機能の低下などを表す言葉です。

筋肉は糖代謝の大部分を占める臓器ですが、糖尿病にサルコペニアが合併しますと、

より一層筋肉量が減少し血液中のブドウ糖の利用障害がおこり、血糖値は上昇します。

このように糖尿病とサルコペニアは互いに悪循環に陥りやすい関係にあるのです。

サルコペニアを予防しよう

サルコペニア予防には、糖尿病治療と同じく、食事と運動が重要になります。十分な栄養と、

運動が必要です。運動においては、筋肉維持・増加はウォーキングなどの有酸素運動だけでは不十分で、スクワット、

カーフレイズ(かかと上げ)などのレジスタンス運動(無酸素運動)が有効的です。

サルコペニア予防が期待できる食事

1,蛋白質食品(肉・魚・卵・大豆・乳製品)をしっかり摂りましょう

サルコペニアは蛋白質の摂取が大切です。蛋白質は筋肉をつくる上では必要不可欠な栄養素で、

食事からしっかり摂ることが求められています。

図のような蛋白質食品は、なるべく3食均等に摂ることが大切です。

朝食時や昼食時のたんぱく質量が不足しがちなので、朝昼も意識して蛋白質食品を摂取すると良いでしょう。


2,蛋白質食品だけでなく、食事はバランスが大事

  筋蛋白を合成していくためには、蛋白質食品だけでなく、さまざまな栄養素を必要とします。

  各栄養素を補給するためにバランスの良い食事を心掛けてください。

  バランスの良い食事とは、主食(ご飯・パン・麺類など)、主菜(肉・魚・卵・大豆・乳製品)、

  副菜(野菜・海藻・きのこ・果物など)を毎食そろえることで、身体に必要な栄養素である、

  炭水化物・蛋白質・脂質・ビタミン・ミネラル・食物繊維という6大栄養素が整います。

  特に注意する点として、糖尿病の方は炭水化物をできる限り制限する傾向がありますが、

  炭水化物を控えすぎていると、  蛋白質は有効活用されません。つまりせっかく摂取した蛋白質ですが、  

  筋蛋白の合成前に炭水化物からのエネルギー不足があった場合、

  糖新生によって蛋白質は炭水化物に変換され、 不足分のエネルギーに補填されてしまいます。

  筋肉合成には使用されませんのでご注意ください。


管理栄養士 坂田章

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