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不眠症について

不眠症は多くの場合、眠れない・寝ても何度も目が覚めるといった症状を伴いますが、目が覚めた時にだるさを感じたり、寝ても常に眠気が襲ってきて、日常生活に支障をきたしてしまうことを言います。

 

不眠症は、睡眠時間ではなく睡眠の質が重要

不眠症というのは睡眠時間の長さではなく、その症状が重要となります。
人は、人生の半分以上を眠って過ごします。
そして、夜は寝て朝には起きるという生活のリズムがとても大切です。
その大切な眠りに障害のある不眠症は、本人の苦しみが大きくなる場合がとても多いのです。

なお、不眠と不眠症は英語表記でも区別されていて、それぞれ、「sleeplessness」、「insomnia」と呼ばれています。

 

不眠の人はどのくらいいるの?

現在、不眠症で悩んでいる方は日本人の5人に1人の割合でいると言われています。
また、中高年以降になると、その割合は高くなることが知られています。

実に60歳以上の方では約3人に1人が睡眠問題で悩んでいます。
そのため、通院している方の20人に1人が不眠のため、睡眠薬を服用していると言われています。

 

不眠症の原因

不眠・不眠症の原因はいくつかの分類がありますが、もっとも簡単なものは以下になります。

①病気が原因の「症候群性不眠」
(心臓疾患や心身症、ノイローゼなど)

②病気が原因でない「機会性不眠」
(精神的緊張や興奮、慣れない環境や条件、騒音、暑さ寒さ、空腹感、コーヒーやお茶の飲み過ぎなど)

また、関連する要因として、5つのものがあるとされています。

(1)身体的要因 (physical)
痛み、かゆみ、発熱、喘息発作など

(2)生理学的要因 (physiological)
環境の変化、寝室の騒音、温度、湿度など、睡眠環境としてふさわしくない生活環境など

(3)心理的要因 (psychological)
ストレス、精神的ショック、生活上の不安など

(4)精神医学的要因 (psychiatric)
うつ病、神経症、統合失調症など

(5)薬理学的要因 (pharmacological)
アルコール、タバコ、降圧薬、ステロイド、甲状腺剤など

なお、不眠をきたす代表的な病気としては、

心臓の病気
(狭心症、心不全など)、肺の病気(気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、睡眠時無呼吸症候群など)、胃腸の病気(逆流性食道炎、胃潰瘍など)、ホルモンの病気(甲状腺機能亢進症、クッシング症候群など)、脳の病気(脳血管障害、パーキンソン病)、皮膚の病気(アトピー性皮膚炎など)、睡眠関連する運動器の障害(周期性四肢運動、 PLM、むずむず脚症候群RLSなど)及びすべての精神疾患で不眠が表れると言われています。

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