「CKDについて語る」
こんにちは🌸
もう11月、あっという間に年末ですね⭐
スーパーにみかんが出回るようになると、 「いよいよ年末かぁ」という気分になります。
さて、前回10月号では「たんぱく尿」についてのお話をしました😊
今月号では「慢性腎臓病(chronic kidney disease→略してCKD)」についてのお話をしようと思います😲
CKDは、末期腎不全(透析療法が必要になるほどの著しい腎機能低下を認めた状態)、心血管疾患、全死亡等の重篤なイベント発症を引き起こす強力なリスクになるともいわれています。
CKD診療ガイド2024によると、2024年度の推計では、日本でのCKD患者数は約2000万人→なんと5人に1人の割合!にのぼるようです。
それゆえ、各都道府県市町村でCKD重症化予防に取り組む動きが徐々に広まっています。
CKDを語る上でキーとなるのが、eGFR(糸球体濾過率)です。
糸球体は、血液中の老廃物などをろ過するフィルターのような働きを担い、尿をつくる上で要となるところです。
血清クレアチニンというのが、いわゆる血液検査で測定する腎臓の項目ですが、クレアチニン値・年齢・性別で算出されるのがeGFRで、腎臓のろ過能力を測る重要な指標となります。
CKDは、①検査で、蛋白尿を含めた明らかな腎異常がある ②eGFR(糸球体濾過率)が60%を下回る、この状態が3か月以上持続することをいいます。
eGFR、蛋白尿の量によって、以下表のように重症度分類されています。
なかでも最も患者さんの分布が多いのはステージ3aです。
CKDの発症には糖尿病や高血圧症等の生活習慣病、家族歴、膠原病、感染症等様々な因子が関連しています。
ちなみに透析患者さんのCKDの原疾患の1位・2位はそれぞれ、糖尿病関連腎臓病、
高血圧が主に関連している腎硬化症が占めています。
ただ一概にCKDといっても症状の進行には個人差があり、長らく同じステージにとどまる人もいれば、経時的に悪化し末期腎不全へ移行する人もいます。
病状の進行には、原疾患の病状、蛋白尿の程度や推移、eGFR低下率がおおいに関連しているため、CKDと診断された場合、原疾患をまず特定すること、また過去から遡っていつから尿蛋白が出現しているか、クレアチニンはいつから上昇して、1年でどれくらい変化しているかを知ることが、その人の腎予後を推測するのに重要です。
ではどうやって治療するのでしょうか?
まずは原疾患に対しての加療、食事制限(塩分や蛋白質の過剰摂取は避けるetc)、体重管理です。
そしてCKD4期以降は徐々に腎合併症が台頭してくるため、その対策も必要になってきます。
腎合併症とは、浮腫等の体液過剰、高カリウム血症、アシドーシス(体内が酸性に傾く)、副甲状腺機能異常(カルシウム、リンのバランスが崩れる)、貧血などです。
腎臓は肝臓と同様に「沈黙の臓器」といわれていますが、4期以降は腎合併症出現と並行して、むくみ、息苦しさ、だるさなどの症状を自覚する人も増えてくるため、いかに3期→4期以降への進行を遅らせるかが重要です。
またCKDの進行を抑える薬剤で現在有効といわれるのは、降圧薬の一種であるレニンアルドステロン系阻害薬、糖尿病治療薬であるSGLT2阻害薬、体内の毒素を吸着して便と一緒に排泄する球形吸着炭、また、現適応は糖尿病関連腎臓病に限局されているミネラルコルチコイド拮抗薬です。
CKDはある時点まで経過すると、残念ながらその変化は不可逆的なものとなります。
ただなるべく早い段階で治療介入すれば、少なくとも進行を食い止めることは十分可能だと思います!
もし腎臓に関してご不安なことがありましたら、どうか早めの受診を!
おうちのドクター医師 田中紗代子
