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筋肉の衰えを感じていませんか

[2025.10.09]

こんにちは。

このところ、やっと過ごしやすい季節になりました。この気温、湿度、秋らしい気候が長く続いて欲しいですね。

しかし、今年の夏も、とても暑い日が続き、猛暑日、日数の記録が更新されました。

暑い日は家にこもっているという患者さんがほとんどで、まったく歩いていないという方が多く見受けられました。

近年では春と秋が短く、暑い夏と寒い冬が長い傾向にあります。

外出控えで多くの方が運動不足を実感しているようです。ご存じのように糖尿病の治療には運動が必須で、

運動不足による筋肉量の低下は血糖コントロールに確実に影響を与えます。

今回は糖尿病と筋肉の関係について解説いたします。


血糖コントロールにおいて筋肉量と適切な食事は非常に重要です。

糖尿病と筋肉の関係

① 筋肉はブドウ糖の最大の消費場所

 食事から摂取されたブドウ糖は血管を経て、 その後、 筋肉内で消費されます。

 筋肉が多いということは、 それだけ多くのエネルギーを消費でき、

 血糖値の 急上昇を抑えることができます。

② インスリンの感受性の向上 

 筋肉量の多い人はインスリンが細胞にブドウ糖を 取り込ませる作用を高めます。

③ 基礎代謝の向上 

 筋肉は多くのエネルギーを消費しますので、基礎代謝が上がり、太りにくい体質になります。

 

筋肉維持・増強のための栄養と運動のポイント

① たんぱく質の摂取 

 肉・魚・卵・大豆製品・乳製品などのたんぱく質食品は筋肉の材料となるため積極的に

 摂取することが大切です。過剰摂取は脂質異常症を引き起こすことがあります。

 適量を心掛けてください。

② 炭水化物の摂取

 主食(ご飯・パン・麺類など)を摂らない方を見かけますが、炭水化物を摂取しないと、

 せっかく摂ったたんぱく質食品が筋肉の材料とならず、糖新生(たんぱく質を材料に糖質が産生される)

 に使われ、有効活用できなくなります。注意してください。

③ バランスの良い食事 

 主食(ご飯・パン・麵類など)✙たんぱく質食品(肉・魚・卵・大豆食品など)✙  

 野菜(海藻・きのこなどを含めて)を毎食揃えて摂取してください。

④ レジスタンス運動

 天候不順で外出が難しい方は室内でスクワット・腹筋運動・

 カーフレイズ(かかとの上げ下げ)などの筋力トレーニングを行うと良いでしょう。

 週に2~3回を目安に、無理のない範囲で継続しましょう。

(どんな運動をしたら良いか解らない方は管理栄養士が指導いたします)

 糖尿病患者さんにとって、筋肉を維持、増強することは非常に重要です。

 筋肉量は年齢とともに低下していきますが、良質なたんぱく質の摂取、バランスの良い食事、

 筋力トレーニングで増やすことができますので良い習慣を身につけるようにしてください。

 

 管理栄養士 坂田章

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