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糖尿病と脂質異常症

[2025.04.14]

糖尿病患者さんは高LDLコレステロール血症、高中性脂肪血症、低HDLコレステロール血症などの

脂質異常症を合併しやすく、大血管症(心臓や脳など太い血管が傷ついて起こる

虚血性心疾患や脳血管障害)の大きなリスクファクターとなります。

従って糖尿病患者さんは血糖コントロールだけでなく、脂質異常症の管理も重要です。

 

糖尿病に合併した脂質異常症の管理目標値

 脂質異常症は血液検査の結果で診断されますが、悪玉のLDLコレステロール値は120mg/dl未満、善玉のHDLコレステロール値は40mg/dl以上、中性脂肪値は空腹時採血で150mg/dl未満が脂質異常症の管理目標となっています。

 

糖尿病が脂質異常症につながる理由とお互いに悪影響を及ぼす関係

 ・血糖値が高くなると、肝臓は血中の余分な糖を利用して中性脂肪を生成します。

 ・中性脂肪を分解する酵素はインスリンで活性化されるので、インスリンの分泌が悪いと中性脂肪が溜まりやすくなります。

 ・高中性脂肪血症になるとインスリンの効きが悪くなり、さらに血糖値が上昇します。

 

脂質異常症の食事管理

 中性脂肪を上げやすい食品

アルコール・甘いジュース・主食類・菓子類・果物など

★糖質を多く含む食品を控えます。炭水化物のエネルギーを60%以下にします。

アルコール・菓子類を控えます。

 

コレステロールが上がりやすい食品

肉の脂・魚卵・ 鶏卵・肉魚の内臓・バター・ラード・洋菓子など

★コレステロールを多く含む食品を控えます。脂肪エネルギーを総エネルギーの20%以下に抑えます。

※★の詳しい説明は個別の栄養指導にて対応いたします。

 

脂質異常症の改善が期待できる食品

 脂質異常症に効果的な食品は以下のようなものがあります。

①ナットウキナーゼ : 納豆

②アリシン : ニンニク、玉ねぎ、長ねぎ、にら、あさつきなどのネギ属野菜

③DHA・EPA : サバ、イワシ、マグロなどの青魚、エゴマ油、アマニ油

④ビタミンA・C・E : 野菜、果物、ナッツ類

⑤クエン酸 : 酢、梅干し、レモン、かぼす、ライム、すだち

⑥ポリフェノール・タンニン・カテキン : お茶、ベリー類、大豆、赤ワイン

⑦アルギン酸 : 昆布、わかめ、もずくなど

 

糖尿病も脂質異常症もバランスの良い食事と規則正しい食生活が大切です。食事療

法をすることで予防や改善につながります。リスクがある分、食事に気をつけて動脈硬化予防しましょう。 

           

 

                                       管理栄養士 坂田章          

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