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「たかが、ではなく、されど」

[2025.06.11]
こんにちは🌸
連日むしむしと暑い日が続き、早くも熱中症対策が必要な時期になってきました🌞
いよいよ今週から関東も梅雨入りだそうですね☔
 
わたしたちの住むこの日本列島はもともと湿度が高いところであり、さらにこれから梅雨の到来により、漢方学でいう「水滞」→(体内の水のめぐりが滞り、頭痛やめまい、消化不良、体の痛み等様々な症状の要因となる) に悩まされる方も多くなると思われます😢
 
そんなときは胃腸に負担がかかる脂っこいものは控え目にして、利尿作用のあるカリウムを含有する、きゅうりやトマト、ズッキーニ、冬瓜、豆類の摂取や、発汗を促すシナモン、生姜等の摂取がおススメです🍅
 
 
さて、当院には様々な症状を主訴に日々患者様が来院されますが、その多くは、(一般的な)頭痛や生活習慣病、風邪等のいわゆるcommon disease(日常的に高頻度で遭遇する疾患)です。
ただ、たとえ軽症であっても実際経験するとすごく苦痛、また大したことないと思って放置すると悪化して重症になってしまうこともあります。
 
その確たる代表として思い浮かべるのは「便秘症」
便秘症は、老若男女問わず多くが悩まされているといっても過言ではありませんが、
「よくありがち」故に「そんなことでいちいち病院に行くなんて」、とか「様子みていればいつか出るでしょ」と軽視されている方も多いのでは?
便秘症の悪化は腸閉塞を誘発したり、さらに近年の大規模疫学研究では、便秘が心血管イベント、静脈血栓症や慢性腎臓病発症、ひいては生存率に大きく関連していることが示され、
改めて、早期治療介入の必要性が提唱されています。
 
便秘症の原因は、大腸の形態の変化や薬剤の副作用によるもの、糖尿病等の持病に付随しておこるもの、等様々ありますが、最もメジャーなのは機能性便秘です。
機能性便秘症は弛緩性、痙攣性、直腸性の3つに分類され、なかでも一般的に多いのは
弛緩性便秘といわれています。
 
以下それぞれの特徴を表にまとめました。

一概に便秘といってもその種類、病態によって治療法が異なるため、まずどのタイプの便秘
なのかを見極めることがすごく重要です!
 
ただどの種類においても共通なのはやはり、運動や食事です。
運動でいうと、例えばおうちで簡単にできる、上半身や腰をねじるストレッチは腸を刺激
したり、インナーマッスルを鍛えてくれるので効果的です。
 
そして食事。
近年腸活ブームの影響で、腸活にいい食材がいろいろとメディアで取り上げられています
が、その中でも個人の体質や病態によって合う食材、合わない食材があることを理解する、
またなんでもやみくもに取り入れるのではなく、バランスや適量を心がけることが重要です。
例えば乳製品でおなかを下してしまう方もいるでしょうし、上記のとおりごぼうやきのこ
等の不溶性食物繊維のとりすぎは、腸内の便に食物線維が絡んで膨張し、腹痛や便秘悪化を
招くこともあります。発酵食品の摂りすぎは、カンジダ(カビ)を増やして腸内環境を
乱してしまう可能性もありますので、あくまでご自身の排便状況を見ながら。
 
ちなみに便秘薬に関してですが、腸を刺激し蠕動運動を促す刺激性便秘薬と、
腸内の水分を増やして便をやわらかくする非刺激性便秘薬のざっくりふたつに分けられます。
刺激性便秘薬の長期使用は、耐性形成や腸が疲労して「弛緩性便秘症」のリスク
なったり、便秘の種類によっては腹痛を起こしたりと、デメリットが多く、
推奨されておりません。あくまでメインは非刺激性で、刺激性は状況に応じて頓服としての服用が一般的です。
 
 
「たかが便秘、ではなく、されど便秘」
もしお悩みの方がいらっしゃいましたらぜひお気軽にご相談くださいね♪
 
おうちのドクター医師 田中紗代子
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