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「更年期は男性にも」

[2025.07.15]

こんにちは🌸

早くも梅雨が明け連日猛暑が続いておりますが、みなさま夏バテは大丈夫ですか?🌞🌞🌞

 

わたしは「No Fruits, No Life」を謳うほど無類のフルーツ好きなのですが(ちなみに一番すきなのが🍑です♡)、去年よりハマっているのがドラゴンフルーツで、楽天で夏季は何度もお取り寄せしています。ただ見た目が如何せん食虫植物のようにグロテスクなので、毎回見るたびにぎょっとしてしまいますが、とってもおすすめです♪

 

さて、2024年7月号で女性更年期障害のお話をしましたが(https://x.gd/6i5Xo)、今月号では男性更年期障害のお話をしようと思います。

 

中年以降の男性にみられる「病気ではないけどなんとなく不調」な症状。

以前は加齢による影響と考えられていましたが、近年男性ホルモンの低下との関連性が報告され、加齢男性性腺機能低下(Late-onset hypogonadism:LOH症候群)と呼ばれるようになりました。

伴い、長らく女性特有のものとされていた更年期障害が、実は男性にも存在するということが認知されつつあります。

ただ、世間での認知度は依然低いのが現状です。

 

LOH症候群は、テストステロン(男性ホルモン)の減少に伴い心身に様々な不調が起こる病態のことで、抑うつ、イライラ、不眠、体のほてり、倦怠感、性欲低下等症状は多岐にわたり、さらにはメタボリックシンドロームを引き起こし、糖尿病や心血管疾患のリスクになるともいわれています。

テストステロンは40歳頃より少しずつ低下し、70歳では30~70%の男性で低下傾向を示し、睡眠・運動不足に加えてストレス負荷により減量するようです。

丁度、両親の介護、子供の進学、仕事等様々な問題が押し寄せる50~60代がまさに

LOH症候群の好発年齢といわれています。

 

診断にはテストステロン値測定が推奨されておりますが、症状が多彩なゆえに

テストステロン値との相関がはっきりしない症状もあったり、アジア人の特性上

ホルモン受容体の活性効率が低いということもあり(つまりホルモン値がたとえ正常でも実際体内で作用していない可能性あり)、数値だけではなく症状のスコアリング等で総合的に判断することが重要です。

 

メインの治療は男性ホルモン補充療法です。

 

ただ、ホルモン補充によりメタボリックシンドロームや疲労感、勃起障害、性欲減退等様々な症状への改善が期待できるとの報告がある一方で、抑うつ等のメンタルの症状に対しての効果については未だ一定の見解が得られていないようです。

(おそらくメンタルの症状は特に、果たしてホルモン低下によるものか、精神疾患による症状なのか判別が難しいためと思われます。)

 

男性ホルモン補充療法で起こりうる副作用ですが、造精機能障害、前立腺疾患、肝機能障害、

多血症、心血管疾患等のリスクが上昇するとの報告があります。

 

まず造精機能障害に関しては、ホルモン補充療法を中止しても回復ができないケースもあり、挙児希望がある方に関してはお勧めできません。

その他の有害事象に関して、はっきりと因果関係がわかっていないものもありますが、

持病の有無や、予め血液検査にて他の疾患がないかを事前に確認し、その上で

ホルモン補充を行うか慎重に判断する必要があります。

また、治療後も定期的にテストステロン値を含め採血を行い、薬剤投与量を調整することが重要です。

 

ホルモン補充療法以外の治療ですが、漢方薬やプラセンタ等の対症療法でもある程度の

効果が期待できるといわれています。

 

女性更年期障害は、閉経前後5年程度と、ある程度好発年齢や期間が決まっているのに対して、LOH症候群は、発症の時期も各々異なり、症状も終わりがないといわれています。

 

近頃は30代後半でもLOH症候群を発症するケースもあり、そうなると人生の半分以上を

症状に悩みながら日々生活しなければなりません。

 

もしご自身で「男性更年期かも」、あるいはパートナーが同様の症状で悩まれている方が

いらっしゃいましたら、ぜひ一度当院にご相談ください。

 

症状が良くなるよう最適な治療を一緒に考えていけたらと思います♪

 

おうちのドクター医師 田中紗代子

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